こんにちは。
猫がご飯を食べている咀嚼音(そしゃくおん)が好きなので
録音してみました。
突然ですが次の動画AとBの音の違いはわかるでしょうか?
ヘッドホンでぜひ聴いてみてください。
(※咀嚼音が苦手な方はご注意ください。)
Aはカメラ内臓のマイクで直接録音して編集した音で、
Bはコンデンサーマイクで録音して編集した音です。
Bの方がより鮮明で臨場感のある音質ではないでしょうか。
特にAは0:07過ぎあたりから、
咀嚼音の音が小さいので、
ボリュームを上げたのですが
それに伴いサーっというノイズの音まで上がっています。
PC上である程度はノイズ除去できますが
最初からノイズなく録音できればベストです。
逆にBはAでは聴こえない猫のゴロゴロ音や、飲み込む音など聴く事ができます。
【Bの録音環境の図】
猫のキレイな音を録るために
自宅で猫の咀嚼音を録音する目的に合わせた
各種機材選定と録音方法について
5つ簡単にまとめてみました。
キレイな録音について少しでも参考になると幸いです。
1.マイクを音源に極力近づける。
繊細な音を拾い、ノイズの少ない録音をするためには
マイクを音源になるべく近づける事が重要です。
音源との距離で録音の音質の8割決まると言う方もいます。
先程の動画の
Aはカメラ内臓のマイクのため、
猫との距離が1mほどありますが
Bはマイクと猫の距離は約10cm以内です。
この近距離がキレイな録音につながりました。
映像で画角内にマイクが映ってはいけない場合が多いと思いますが、
今回は、音にこだわっている感を出したいのであえて入れています。
距離感を適切に固定できるマイクスタンドも重要になります。
使用機材:
K&M 23325 卓上マイクスタンド
K&M 21160-300-55 ブームアーム
2.環境音をなるべく減らす
宅録なので、防音壁などはありませんが
エアコンを止めたり、空気清浄機を止めたり、
テレビの音を消したり、冷蔵庫の音から離すなど
最低限できる事をするのはマスト。
あとは自分の息を潜めたり、
柔らかいスリッパを履きなるべく足音も消しました。
動画撮影で定常光を使用する場合が多いですが、
冷却ファンの動作で音が入る場合があるので
なるべく音がしないものを使用できればベストです。
使用機材:
GODOX ML60bi(冷却ファンの音がほぼしない)
3.最適なマイク選び
マイクには、
・ダイナミックマイク
・コンデンサーマイク
・ラベリアマイク(ピンマイク)
・ガンマイク
などがありますが、室内で録音するので
低域から高域まで集音可能な周波数の幅が広く、
猫の繊細な音や息遣いまでしっかりと集音できるであろう
感度の高さに優れているコンデンサーマイクを選択。
あと今回、ASMR感を出したいという大きな目的があり、
1つのマイクでステレオ収録できるものもあるのですが
バイノーラル(両耳の)録音に少しだけ似せるため
2本のマイクを人間の耳の間隔に近づくよう設置したいので
コスパを考慮しつつ
単一指向性で低ノイズのマイクを選びました。
使用機材:
audio technica AT2035
あとは湿気や振動に弱く
取り扱いに繊細なコンデンサーマイクを
猫パンチなどから防護する目的重視でポップガードをつけました。
使用機材:
GRANPRO ポップガード
4.オーディオインターフェイス
オーディオインターフェイスはマイクや楽器の音を PCに取り込んだり、
ヘッドホンやスピーカーに送ることができます。
このオーディオインターフェイスの仕様によっても音質が変わります。
コンデンサーマイクを使用するにはファンタム電源の供給が必要となるので
ファンタム電源の供給機能が備わっていて、
マイク入力が2個あり、コスパを考慮しつつを選びました。
使用機材:
AUDIENT iD14mkII
5.マイクケーブル
オーディオインターフェイスとコンデンサーマイクの接続には、
キャノンケーブルとも呼ばれる「XLRケーブル」を使用しています。
バランス接続という方式で接続されていて、
ノイズ対策に優れていて、抜けにくく、長い距離でも使えます。
今回、録音のノイズの原因がケーブルである可能性を極力低くするために、
通常の2芯結線よりノイズが少ない3芯結線のケーブルを選びました。
ホット、コールド、アースと独立していて、
ノイズを極限まで排除するよう工夫されて開発されているそうです。
使用機材:
BELDEN ベルデン 8423 マイクケーブル
では最後に、
上記5つに注意して録音した猫の咀嚼音を
最後まで聴いていただけると幸いです。
おわり。